公務員の能力評価って無駄じゃない?
出世に影響があるって本当?
なんて書けばいいの?記入例を教えてほしい
こういった疑問にお答えします。
結論
能力評価は出世にもボーナスにも多少影響します。書き方がわからなければ総務省のHPを参考にしましょう!!
記事の信頼性
筆者は某県庁の行政職員(技術職)として3年間働きました。
主な担当業務は公共事業で、事業の計画をたてるところから実際に工事を発注して契約するのが主な仕事でした。
現在はブロガー、webエンジニア、ライターとして生きています。
目次
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能力評価ってなんのために必要なの?
こんなの書いたところで意味ねーよ。小学生じゃあるまいし。筆者が公務員時代、能力評価の季節になり、所定の様式を入力させられるたびにそう思ってました。ハイ。
日々忙しいんだから、目標だのなんだの考えながら仕事しないわ。って。すみません。不真面目な輩で(笑)
そもそもなぜ地方公務員でこんなアホらしいことをやらなければ行けない状況に発展したのか。
筆者が調べてみた結果、そもそもの原因は平成26年(2014年)第34号「地方公務員法等の一部を改正する法律」です。
この法律は、地方公務員の人事評価制度の整備を目的とした重要な改正です。この改正によって、地方公務員法と地方自治法が改正され、主に以下の点が変更されました。
1. 人事評価制度の義務化
地方公共団体において、職員の人事評価制度の整備が義務付けられました。これにより、各自治体は職員の勤務実績や職務遂行能力を適正に評価し、それに基づいて人事管理を行うことが求められるようになりました。
2. 労働基本権の一部回復
特定地方公務員(例:管理職や自衛消防団員)を除く地方公務員に対して、労働基本権の一部が回復されました。これには、団体交渉権や争議権の付与が含まれ、地方公務員が労働組合を通じて自身の労働条件について交渉する権利が強化されました。
3. 任期付き職員の制度化
専門的な知識や経験を持つ人材を任期付きで採用できる制度が正式に導入されました。この制度により、特定の業務において外部から専門家を任期付きで雇用し、自治体の業務遂行能力を強化することが可能となりました。
4. 服務規律の強化
地方公務員の服務規律が強化されました。これには、職員の倫理意識を高めるための措置や、職務に対する責任感を促進するための制度的な整備が含まれます。
5. 分限処分の明確化
職員の分限処分(職務能力不足や職務怠慢に対する処分)の基準や手続きが明確化されました。これにより、適正かつ公平な人事管理が行われることを目指しています。
この改正により、地方公務員の人事評価制度の整備と公務運営の効率化が図られ、公正で透明な人事管理の実現が期待されています。また、職員の権利保護と適正な人事運営のバランスを取るための制度改革が進められました。
他の項目は割愛しますが、上記の”人事評価制度の義務化”に伴い人事評価(能力評価)が導入されたわけです。
詳しくは総務省にある資料が詳しかったのでこちらを参照してください↓
https://www.soumu.go.jp/main_content/000295843.pdf
出典:総務省
ようは職員の日々の職務遂行に対して適正に評価、管理し、高度な人材を育てるために人事評価を導入したとのことです。
もともと国家公務員で導入されていたものが地方公務員にも降りてきたようですね。
国家公務員の方向けに人事院のリンクも載せておきます。
https://www.jinji.go.jp/seisaku/kihonshisaku/jinjihyouka.html
出典:人事院
人事評価って昇給・給料やボーナスに影響するの?
おそらく多くの皆さまが一番気にするところはここだと思います。
結論としては少なからず影響します。ただし、人事評価が悪いから給料が減るかといえばそうではなくて、成績が良ければ、お小遣いがもらえるたり、出世が早い程度のことです。
もちろん同期の誰よりも早く出世して、上層部の役職に食い込むんだという野心に満ちた人は大いに励んでもらって結構ですし、それを否定するつもりもありません。
それなりの評価であっても普通に給料はもらえます。
先程の人事院の資料がわかりやすいので参考まで。
出典:人事院
出典:人事院
出典:人事院
これと全く同じというわけではありませんが、これに準じた形で各自治体でも人事評価の結果が反映されているはずです。
なんて書けばいいの?記入例を教えて
実際なんて書けばいいのかわからない。
そんなあなたに筆者としては3つの解決策を示したいと思います。
先輩や同僚にどんな感じに書いたか見せて(教えて)もらう
近くに年齢の近い同僚や、先輩がいれば、どんな感じに書いたのか参考までに教えてもらいましょう。
ただ、みんながみんな親切に教えてくれるわけではないので、教えてくれたらラッキーだなくらいのテンションで聞いてみてください。
ちなみに筆者の同僚は誰一人として見せてくれませんでした(笑)
総務省公式の目標作成例を参考にする
実は総務省が公務員の業績評価における目標作成例を公開しています。
部署ごとにかなり細かく設定されているので、参考になること間違いなしです。
筆者も公務員のときに、この作成例の存在を知っていればどんなに楽だったことか、、、。
リンクを載せておきますね。
https://www.soumu.go.jp/iken/jinzai/pdf/houkoku18_05-8-3.pdf
出典:総務省
chat-gptに聞いていみる
この方法は筆者の中では最後の砦です。最後の最後に使いましょう。
皆さんchatーgpt使ったことあります?ないという方は便利なので使ってみてください。使い方は割愛してますのでググってね。
ためしに筆者が聞いてみたところこんな回答でした。
chatーgpt
公務員の能力評価において高評価を得やすい設定目標を5つ挙げます。これらの目標は、具体的かつ測定可能であり、職務遂行能力や業績を向上させることに繋がるものです。
### 1. **業務効率化の推進**
- **目標例**: 「業務プロセスの見直しと改善を行い、年間の処理時間を20%削減する。」
- **評価ポイント**: この目標は、業務の効率化を図るための具体的な取り組みを示し、結果として組織全体の生産性向上に寄与することを目指しています。業務プロセスの改善により、リソースの有効活用が評価されます。
### 2. **市民サービスの向上**
- **目標例**: 「市民からの問い合わせ対応時間を平均30分から15分に短縮し、満足度調査で80%以上の満足度を達成する。」
- **評価ポイント**: 市民サービスの向上は、直接的な公共の利益に繋がります。具体的な対応時間の短縮と満足度の向上を目標とすることで、サービス品質の改善が評価されます。
### 3. **プロジェクトマネジメント能力の強化**
- **目標例**: 「年度内に3つの主要プロジェクトを予算内で完了し、各プロジェクトの進捗率を90%以上に維持する。」
- **評価ポイント**: プロジェクトの管理能力は、公務員の重要なスキルです。予算内でのプロジェクト完了と高い進捗率の維持は、計画性と実行力の証明として高く評価されます。
### 4. **チームのリーダーシップ強化**
- **目標例**: 「チームメンバーの業績を年間で平均15%向上させ、チームの離職率を5%以下に抑える。」
- **評価ポイント**: リーダーシップは、チームのパフォーマンス向上に直結します。メンバーの業績向上と低い離職率は、効果的なリーダーシップと良好な職場環境の証拠として評価されます。
### 5. **デジタル化の推進**
- **目標例**: 「業務のデジタル化を進め、年間でペーパーレス化率を50%達成し、デジタルツールの利用率を80%以上に引き上げる。」
- **評価ポイント**: デジタル化は、現代の行政運営において不可欠です。具体的なペーパーレス化率とデジタルツールの利用率を目標とすることで、業務の効率化と現代化への貢献が評価されます。
これらの目標は、具体的で達成可能なものであり、組織全体のパフォーマンス向上に直結するものです。高い評価を得るためには、これらの目標に対する具体的なアクションプランと定期的な進捗確認が重要です。
まるまるコピペは難しいですが、かなり具体的で参考になるのではないでしょうか。公務員として必要とされる人材という視点でも目標が設定されていると思います。
まとめ
今回は公務員の能力評価(人事評価)って無意味?給与に影響あるってほんと?というテーマでみてきました。
結論としては、出世や昇給に多少影響がありますが、出世したい人を除けばそこまで重要ではありません。記入例を参考に考えてみてください。
ちなみに正攻法で考える人は、現状の自分の力で80%解決できそうな目標を設定し続けるといいですよ。
80%解決できるということは、あと20%は努力しなければ解決できないので、その分成長が見込めます。目標を達成できれば20%分あなたは成長したということです。
ですので目標を設定するたびに、成長することになり、理論上はこれを4回繰り返せば以前のあなたの200%以上の成長が見込めます。
ぜひやってみてね。