地方の行政職員を目指しているが内部事情を知りたい。
説明会等では教えてくれない現場の生の声が知りたい。
今現在、公務員なのだが転職を考えていて、参考にしたい。
本記事ではこういった疑問にお答えします。
結論
県庁は闇が深い組織。
記事の信頼性
筆者は某県庁の行政職員(技術職)として3年間働きました。
主な担当業務は公共事業で、事業の計画をたてるところから実際に工事を発注して契約するのが主な仕事でした。
もともと地域のために住民のために役に立つ仕事がしたいと思って入庁しましたが
現実とのギャップが大きく自分の仕事が本当に地域のためになっているのか、行政の仕事に不信感を抱くようになり
葛藤の末思い切って退社してフリーとなりました。
現在はブロガー、webエンジニア、ライターとして生きています。
目次
目次
1.無駄な仕事が多い
2.住民ファーストじゃない
3.ただし、、、
4.まとめ
それでは見ていきましょう。
無駄な仕事が多い
行政組織は未だに基本紙ベースなんです。なぜかといわれれば、会計検査(もしくは内部の監査)が入った時にすぐ提示できるようにするためであり、匿名性の高いデータをサーバーやクラウド上に保存するとなったときの倫理的問題、技術的問題というのが、理由のようなんですが
紙ベースだと紙が劣化するし、ある程度の年数の資料をまとめてファイリングしてたりするのでなにより物理的に重いです。そして場所をとります。
おそらくどこの自治体も似たようなもんだと思うんですが、書庫というものがあって過去から現在までの大漁の書類たちが眠っています。
書庫がきれいに整理されてればいいですが、整理されてないところはカオスです。どこになんの書類が置いてあるのか、そもそもその書類が保管されているのか。
いちいち探さなければならないですし、書庫の中を整理するとしてもめちゃめちゃ時間がかかります。しかもかび臭かったりします。
これがもし電子化されていて台帳があるのであれば、どこにどんなファイルがあるか一目瞭然でしかもアクセスできて、しかもわざわざ書庫を探す必要がないはずです。
けど、効率化はいっこうに進みません。なぜなら、職員からすれば余計な仕事が増えるからです。
普段の業務をこなしながら、過去の膨大な書類やデータを整理して台帳を作ってという作業はだれもやりたがりません。
今まで手をつけてこなかったことが今になって弊害を生んでいるのです。
昔はそうかもしれないけれど、DXが叫ばれている昨今なら世論もあるわけだから、導入のハードルは低いのでは?と思われるかもしれません。
そう簡単にはいかないのが行政なんです。
なぜなら、公務員は新しいツールやオペレーションを導入するのにめちゃめちゃ時間がかかるからです。公的なお金(=つまり税金)を原資に含んでいるので、何かを試験的に導入するというのが難しいのです。
ですから、行政であたらしいツールを導入するとなったら民間でやっている事例やその結果を受けて、これなら導入しても問題無いねってわかってはじめて、導入するかどうかの議論がはじまるので民間に比べたらめちゃめちゃ導入が遅くなってしまうのです。
こういった事例を含めて、行政の仕事にはまだまだ効率化できるのにされておらず、非効率な環境で仕事をせざるを得なかったことが理由の一つです。
住民ファーストじゃない
企業であれば、良いサービスを提供できないと、競合に顧客を奪われたり、減益につながったりするため第1に顧客ファーストであると思うんですが
県庁の財源は税金と国の補助と、借金でほぼなりたっています。
税金には強制力がありますし、国は条件さえ満たせばお金は出しますし銀行は大きな取引先なのでお金は貸してくれます。つまり、なにが言いたいかというとお金の心配はほぼ必要ないんです。
だから住民ファーストにもなりにくい。(全員が全員とは言いません。プライドもって仕事されてる人もいます。)
公務員は全体の奉仕者でなければならないと憲法にも記載があるんですがこと行政職員は利権と既得権益にまみれた世界です。なかでも公共事業に関連する分野に多いのですが、
地方の議員先生が票集めのために「これこれこういうことをやりたいんだが、どうにかならないか」という相談を受けたときに先生案件だからという理由で事業を一つ増やすとか。
業界でのパワーバランスを保つために、事業量、事業費に配慮して振り分けるように調整するとか。結局利権や既得権のためにしかなっていなくて全然、住民ファーストじゃないんですよね。
なんのために仕事をしているのかわからなくなりました。
ただし、
赤裸々かつボロクソに書いていますが、「公務員にはなるべきではない」「公務員をいますぐやめるべきだ」と言いたいのか。と聞かれれば、そういうことが言いたいのではありません。
いっても公務員は安定してます。どんなに景気が悪かろうが1度入ってしまえば、犯罪を犯したりしない限り首を切られることはありません。完全週休2日ですし、休日に出勤することがあればしっかり残業代もでます。
住居手当はもちろん単身赴任手当や僻地手当など福利厚生もしっかりしてますし、ボーナスも年2回でます。 保険も団体割がきくので保証内容の割に安く入れます。
収入が安定しているので、ローンも組みやすいですし、クレジットカードの審査も即OKです。
20年以上勤務すれば、何千万クラスも退職金がもらえてたんまりです。
正直これらのメリットを手放すのはかなり惜しいです。
働いていればいろいろ思うところはあると思いますがそれは企業も同じだと思います。
そういうもんだと割り切って公務員であることの恩恵を受けるのも一つの手です。
ある程度年齢を重ねていたり、勤続年数も10年を超えているという人は勤め続けた方が賢い選択といえると思います。
まとめ
公務員(県庁)は
・無駄な仕事が多い
・住民ファーストじゃない
だけれど不況に強く、福利厚生はしっかりしていて金融面でも強い。
内容は以上となります。
いかがだったでしょうか。
筆者は公務員を辞めましたが、やはり社会的にみれば公務員であることは社会的信用が高いと言えます。
いろんな道があるので一概にどれが正解とはいえませんが
自分が後悔しない道を選ぶことがよりよい道を選ぶことになるのではないでしょうか。
皆様にとってこの記事が参考になれば幸いです。
ではでは